教科書では省かれるスペイン風邪

今から約100年前の第一次世界大戦中、スペイン風邪という伝染病が流行った。世界の数千万人が亡くなったというパンデミック。第一次世界大戦の終結の遠因の一つとも言える。

しかし、世界史、日本史と共に、スペイン風邪というのはほとんど触れられていない。山川の用語集の頻度2-3レベル(推定)だと思う。

なぜスペイン風邪は教科書にほとんど触れられないか?

やはり第一次世界大戦中というのが大きいと思われる。

第一次世界大戦というのは、特に世界史だと、現代史の要だ。戦間期を通じて、現代世界の秩序の元となった第二次世界大戦につながる大きな出来事だ。

世界史では、始まりのサラエボ事件と終わりのヴェルサイユ条約については大きく取り上げるが、第一次世界大戦の主戦場は軽く触れられだけだ。

だから第一次世界大戦の経緯というものはあまり知られていない。スペイン風邪は第一次世界大戦の戦場の一つくらいに過小評価されてしまい、教科書から省かれてしまったのかなと思う。

もし、スペイン風邪が平時に起こっていたら、もっと頻度は高かったかもしれないが、今後、コロナの件もあり、小学生の歴史からスペイン風邪も教えなきゃいけないかもな。